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らでぃ~!
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東京財団2009年度政策提言プロジェクト全25編。今の時代に残る各地の食の「記憶」をまとめた貴重な記録。「釜炒り茶」「木曽赤かぶ」を担当。各方面で活躍中の執筆陣に叱咤され貴重な経験させてもらった。椎葉村、九州のお茶は忘れられません






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日本の歩き方……おいしい村はどこにある? by タケウチアマネ

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  • 2011/11/28/Mon 01:10:06
  • CATEGORY:[koto]本

タネが危ない

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秩父の山奥の畑にて母本選抜作業を手伝う野口勲さん。

生命の歴史を通じて、動物と植物は手を携えて進化してきた。
どうぶつは植物を食べ、植物は動物の助けを借りてタネを生み、移動を委ねて、生存圏を拡大してきた。そして私たち人類の文明も、植物栽培によって生まれた。人類の歴史は、植物栽培の歴史であるといっても過言ではない。しかし今、人間と植物の長い協調の歴史が、崩れ去ろうとしている。人々が何も知らない間に、タネが地球生命の環の中から抜け落ちようとしている。     野口 勲


……野菜のタネ、在来種や自家採種と呼ばれる取り組みにはいろんな思い出がある。ほんとの最初に興味を持ったのは80年代後半ごろだと思う、池辺誠さんという方が世界を旅して、野菜の原種を訪ねあてるというノンフィクションあたりからだ。野菜の歴史や分布のおもしろさに一気に惹き込まれた。そして日本でも在来種を追及して来た方がいると知り、なおさら拍車がかかっていく。この種のことでは今でもバイブルになっている『野菜-在来品種の系譜』を著した青葉高先生の存在を知り、おお、日本列島だけでもかなり面白いと知って、そこで飯能の野口さんを知ることになった。

早くからインターネットに親しんでこられた野口さんは、その当時からMacを駆使してホームページを自作しており、在来種というキーワードで難なく存在を知ることができた。それと、当時大地を守る会が発行していた『がぶり』という月刊誌に出ていた記事も出会いを後押ししてくれた。秩父在住の長谷川満さんのお父さんが細々と続けてきた自家採種の記事がとても印象に残っていたことから、僕は勝手に、ああ、野口さんも大地さんと運動しているのかななどと思い、っそれならごあいさつだけでもしに行こう、という成り行きだったのだ。

当時の僕はあいさつが大好きで、秩父の長谷川さんのところにもお伺いした。それほど『がぶり』の記事の印象が深かったということと、始まったばかりのらでぃっしゅぼーやの生産者の会事務局長として、活動を広げなくちゃと躍起になっていた時なのでした。『スローフードな人生!』の作家、島村菜津さんと、イタリアのスローフード協会を訪問したのもこの年だった。

さて、その2002年12月、飯能のお店での野口さんとの会合は、単なるごあいさつ以上の出会いとなった。その後「在来種全国調査」の体裁を伴い、各地の種苗会社や生産者とのネットワークへ、商品企画へと結実していったのだ。道程ホントたくさんの出会いが広がって、そんな中ですら、「タネ」をめぐる様々な課題、講演会なども交えながら、生産者ともども、影響を受けた筆頭はなんといっても野口勲さんだった。

その野口さんがこの秋に上梓された本が『タネが危ない』。本文第1ページ、目次にもでていない最初の冒頭文が大きな詩のようだった。美しいので、全文を抜粋させていただきました。先月のお祝いパーティーではお元気そうだったけど、ろくに話もできなかった。僕も立場変わったし、あいさつしにかなくちゃ……

タネが危ないタネが危ない
(2011/09/06)
野口 勲

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野菜―在来品種の系譜 (1981年) (ものと人間の文化史〈43〉)野菜―在来品種の系譜 (1981年) (ものと人間の文化史〈43〉)
(1981/04)
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山のお茶との出合い

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ボクが山のお茶っていうものを初めて意識したのは、6,7年も前のことだった。

それまでの意識は、空気のような存在の嗜好品であって、会って当たり前だけどなくても生きていけるもの。だから生産現場についても、お茶の淹れ方や作法などと一緒に、栽培から製法までに決まった「作法」がある、どこかアンタッチャブルな存在として、突っ込んだ興味を持たずにいた気がする。興味を持とうとしても、完成された世界、しかも昔から日本独自の伝統文化なので、それを後付けしてもあまり意義を感じなかったというか、僕らの生活にはほとんど関係がない気がしていた。

茶農家とのお付き合いにしても、出会った最初からみんな専業の茶農家の方々ばかり、それぞれが大きな製茶の機械を持っていて、栽培から茶の製造、販売のすべての工程は既に体系化されていたし、お茶という存在の全体も、産業化されて確固として、あまりそのことへの問題意識もなかった。いつも飲むものでもあるのだから、その作られ方云々に無思考でも、農薬化学肥料は使わないほうがいいだろう、とは思っていて、そうようなスタンスで、お茶農家の方々ともお付き合いをしてきた。

お茶を飲む立場になると、そういうようなお茶を、ほかの嗜好品であるコーヒーとか紅茶とかを押しのけて飲まなきゃならないという必然性は感じていなかったし、おいしいかまずいか、好きか嫌いか、安全か危険か、そんな選択肢のなかで、日本のお茶をおいしいと思い、好きな人が、安全なものを飲めばそれでいいんじゃないか、程度の認識でいた。嗜好品なんだから、と。

ところが、秩父の山奥で見たお茶畑の風景から、そんな認識が変化していったのでした……

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